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Raed in the Japanese Language; originally Raed in the Middle
Friday, June 11, 2004
 
2004年6月10日(木)の記事
http://raedinthemiddle.blogspot.com/
Thursday, June 10, 2004

「戦争によるイラク民間人犠牲者」のウェブサイトを作成してくれた米国人の友人,マイケル・リチャードソン(マサチューセッツ州ノーサンプトン在住のライター/グラフィックデザイナー)に感謝します。彼の尽力と,サイトのデザインに費やしてくれた時間に感謝を。数週間前にマイケルはメールをくれて,1年前に始まったこの小さな人道的な仕事を完成させるのを手伝うと言ってくれました。

数千人が殺され,負傷させられました。

これら数千人のひとりひとりに生活があり,思い出があり,希望がありました。ひとりひとりに悲しみの時,喜びの時,愛の時がありました。

彼らの聖なる思い出のために,何分間かを費やして,データベースを読んでください。彼らの名前を読み,どういう立場の人だったのかを読み,そして彼らのことを人間として,友人として,親戚として考えてください――ただの数字としてではなく。

Posted by: Raed Jarrar / 7:07 PM
*translated by nofrills, 11 June 2004

*訳注:
ライードさんの調査(http://www.civilians.info/iraq/)は,米国人女性によるNGO,CIVICの活動の一環として行われたもので,2003年の夏にイラク各地をイラク人ボランティアチームが
戸別訪問して行われました。ウェブサイトでは,犠牲者の氏名・年齢・職業・月収・扶養家族などが一覧になっています。3月20日から5月8日までの統計は,日ごとの死者・負傷者数がグラフになっています(要flashプラグイン)。

調査が進んでいた当時の模様は,Salam Paxさんがウェブログで書いています(上記ウェブサイトからリンクあり)。ガーディアンから出たSalam Paxの本(邦訳あり)にもおさめられています(邦訳では326ページから353ページ)。

Raedさん自身のウェブログでは,2004年4月4日のエントリでこの調査のことが述べられています(英語日本語化)。

なお,この調査は,マスコミの報道の数値を独自に集計しているIraq Body Count(http://www.iraqbodycount.net/)とは別のものです。

 
2004年6月10日(木)の記事
http://raedinthemiddle.blogspot.com/
Thursday, June 10, 2004

今日の問題

ブッシュ政権は「脱バース化委員会」の名前を変えて,「バース化担当室」とでも呼ぶつもりなんでしょうか?

むしろ,脱脱バース化クラブかもしれない。
(cheb khalid【訳注:http://downloads-mp3.net/saved/Khaled+-+Didi.htmlにリンクされていますが,アンカーは外しました】のdidiの曲をリミックスしてみたらおもしろがってくれるだろう。)
※上記リンク先について:18禁ツールバーをインストールしようとします。っていうかそれをインストールしないとファイルが見られません。アクセス時にアンチウィルスによってトロイの警告も出ました。Cheb Khalid (Khaled)はアルジェリアのスターです。詳細はこちらの解説文(radio france)あたりでどうぞ。

今日,全国脱バース化委員会は,12000人を超える元バース党員を,公共サービスに再び組みこむことを決定した。

どうして彼らは堂々と行動しないんだろう? 間違ってましたと認めないんだろう? 一度だけやれば済む話なのに。1年以上前になるけど,僕みたいなのが脱バース化は間違ってると言ったときはバース党員だとかサダム支持者だとか呼ばれたんだ。

イラク人もアメリカ人も,全世界の人々も,このバカで無責任な政権からの公的な謝罪を聞く必要がある。

Posted by: Raed Jarrar / 6:25 PM
*translated by nofrills, 11 June 2004

 
2004年6月10日(木)の記事
http://raedinthemiddle.blogspot.com/
Thursday, June 10, 2004

ほとんどの時間をカレンダーとにらめっこして過ごしている。まるで誰か壁に向かって車を走らせてるみたいな気分。論文提出の締切,締切,締切(deadline)・・・死め切り(deathline)・・・(ニューミックス発明,僕の新作カクテル「ファルージャ」ことラム&テキーラみたいに。例のものすごい攻撃のときに作ったカクテル。)

カレンダーとにらめっこしてない時間は,ウェブログやニキへのラブレターを書こうとする自分を押し止めようとして過ごしている。

ってなわけで,
こないだ礼儀正しい紳士からメールをもらいました。ブッシュとその一味を責めてばっかりで,壊れたレコード状態になってるので,もう僕のウェブログは読まないことにする,ってね。僕の書いたことをリサイクルするのに時間を費やしてる小さなウェブサイトは,最近僕のことを「ブーイング・ブッシュ・トレイン(the Booooooosh Booooooooooosh train)」と呼ぶようになりました。
:*)
わはは

というわけで,観客のみなさまにもっと配慮し敬意を払うために,そして小ブッシュの「民主主義の教訓」を僕が見逃しているわけではないということを証明するために,今日はブッシュについて悪いことは書きません。

しかし

友人のひとりにそれをやってもらいます。
:*)
ずるいでしょ?

クレアはヴェトナム/フランスの友人で,今イラクで仕事をしています。
(えっと,僕の知り合いには単に○○人と言える人がいません。)
昨日,ブッシュについて,ブッシュの欧州訪問についてのオンライン・ディスカッションをしました。彼女には,たびたびフランスに行って第2次世界大戦の恩を思い出させるという考えが,いかに情けないものか,っていうことを言いました。僕たち東洋の文化では,他人にしてあげたことを思い出させるなんてのは,非礼で無礼なことなんだってね。僕の「ブーインブ・ブッシュ」節はクレアには印象に残ったらしく,次のようなメールをくれたわけです。ネオコンのリーダー,銃を持ったあんまりおもしろくない男についてね。

それではみなさま,ご紹介します。悪の枢軸の新メンバー,
クレアさんです。
:*)

ライードさま

残念ながら私はフランス人なので,Wを批判しても他の人たちほど信用できないかもしれない。バグダードに到着した直後の1時間を思い出すなぁ。初めて会ったGIが最初に口にした質問が「どうして君たちフランス人は僕たちアメリカ人を嫌うの?」――どう答えろっていうの??? やっと飛行機から降りて,空港に着いて,CFの検問でたった100メートル先で車が止められてるからってばかばかしくも4時間も待たされてて,気温は50度でエアコンなし!!! あんたはフランス人に会ったことがないんだろうけど,ちょっと私はかんべんしてよ,って。

フランスはムーラン・ルージュ,じゃあイラクは? サダム? ま,確かにサダムのおひげはこっちではそこらじゅうで見かけるけどね。 ;-)

まだちょっと気掛かりなことがあって。
国連がいないこと。国連は退去しちゃってる。
ここには何人かのパレスチナ人がいて,パレスチナの件はこの辺りのアラブ人にはよく知られている。
国連決議で解決されることになっていることを信じろって言われてもねぇ?
人権や民主主義がテーマだって言われてもねぇ?
国際法が尊重されるだろうと言われてもねぇ?
そういうのが重要だってことはわかってるし,私は誰より先に平和と再建を信じるだろうし(私はここでその種の仕事をしているのだし),けれど,「占領軍」というのが何を意味するのか,それがいかに新植民地的であるかが,こっちにきたとたんにわかったのね。

占領はいつまで続くのか? ここから見ると,永遠に続くんじゃないかという感じ(最近またファルージャが緊迫しているし)。イラクでイラクの主権があるなんてことを信じてる人がいる? これがどうやったら終わりになると?

「占領軍」(と正式に呼ばれているもの)の(不公正な)ルールのもとで,平和が回復される,なんて理由があるわけ?

ブッシュ政権がイラクについて話せば話すほど,彼らは信用を落とす。「ということで大量破壊兵器は見つかりませんでしたが,イラク人を恐ろしい独裁者から解放しました」とかって真剣に言ってるわけ? どうしてあなたはそもそもサダムを政権からひきずりおろしたかったんだって言わなかったの? そうする権利がなかったから? 誰もそれについてこなさそうだったから? どうして彼だけがって言われそうだったから? サダム以外にも悪いのはたくさんいるじゃないかって?

燃料がないのね。ああ難しい。

つまり,仕事をしなければならない企業があるっていうこと。大企業がね。イラクと,まあ例えば北朝鮮とかの間で,それが早速乗り出して巨額の利益をあげようとするのはどこ? さらに悪いことに,「副作用」があるとはっきりしていて,うそっぱちの口実でどんなことでもできるってことになりはしない? かなり恐ろしい状態じゃない,これは?

こわいのは,ここバグダードの人のほとんどが,どんな手段を要したにしても,サダムがいなくなったことを喜んでるということ。で,今は彼ら全員がアメリカ人を追い出すことを夢見ている。

私にどうしてもわかんないのは,アメリカの納税者がどうしてこれをがまんできるのかってこと。あなたたちのお金でしょ,意味のない占領に無駄に使われてるのは。
あるいはイラクのお金かも!
でしょ?
ちょいとそこの超〔民主的(!)〕大国さん,恥ずかしいと思わないの。

私は,もうじき「悪の枢軸」クラブの4番目のメンバーになる国の者だけれど,「みなさま,アメリカ合衆国大統領です」の新しい声明を聞くたびに,私の腕は下がる(う~ん,この表現,英語にして通じるのかしら【訳注:英語でmy arms are falling down,フランス語ではおそらくLes bras m'en tombentで「私はそれに落胆している」】)。

つまり,世界の第一の超大国が,あんな大統領で,嘲笑されてないかのようにふるまうってのはありなわけ? 彼の「シェルパ」は何をしてんの? 一体どういう理屈でそうなるわけ? 「W」ならどこまで無礼になれるってわけ?

テレビで「W」が世界に向けてはったりかましてるのを見てたら,ちょっとおもしろかった。アメリカ国民からの強い支持を理解するといろいろびっくりさせられた。ちょいとアメリカの人たち,こんなやつの言ってることがマジで信用できちゃうわけ? もーちょっとましな教育受けてるんじゃないの? おもしろそうだからで大統領を選ぶことは私も大賛成だけど(ぶっちゃけ私もそういうことで投票することもある),でももうおもしろくないでしょ。だってあいつは銃を持ってる。誰か何とかして,お願いだから。

私は政治にこだわり続けます(巨額のドルがかかってるってことは置いといて)。ただしローマ帝国云々についてはライードとは違う意見だけど。ローマ帝国は少なくとも首尾一貫してたし理解できる。でもここで民主主義の名のもとに発されるメッセージは,「俺は強い,お前は弱い,俺はお前をぶっつぶす」以外に何かある???? (ほらほら,そっちで民主主義をやってみなよ。)

教育のあるイラク人の女の人と話してたら変な話になっちゃった。英語の先生で,デモクラシーについて訊いてきたの(例のギリシアではなんちゃらかんちゃらってのね)。で2日後,「デモクラシー検問所」で警告を受けたのね。何のためにアメリカ人がここにいるのかを何も語らず,雄弁に語ってた。

悲観的な調子でごめんなさいね。でも今のところ,私には問題がわからない。私自身は「民主的」価値観ってのにはすごい共感しているのだけれど,この国の破壊は深刻も深刻。アメリカ人が今年したことについて,イラク人には許す気があるとほんとに思う? アメリカは自由と民主主義を代表しているにしても,アメリカがコロニアリストであるのはまさにその自由と民主主義の名前において,なのでは? そこからどんなことが予想される? 私たちにとっての自由は,あなたたちにとっても戦車を意味する? 「民主主義」と「自由」を軍事力で強制できるなんて,一体どうやったら考えられるわけ?

確かにヨーロッパはかつて悪から解放されたことがある。でも歴史はそれ自身を繰り返さない。(げげげ,シラクを引用しちゃった。マジ何とかしないと。)「と敬愛する大統領がおっしゃった。大統領ばんざい」。

というわけで遅くなったのでそろそろ。
続きはまた後で書きます。
この国の再建は日が高いうちにやらないとね。 ;-)
このメールは,反ブッシュの闘争への私の最初の貢献ということでよろしく。

またメールください。
クレアより

Posted by: Raed Jarrar / 5:58 PM
*translated by nofrills, 11 June 2004

Thursday, June 10, 2004
 
2004年6月9日(水)の記事
raedinthemiddle.blogspot.com
Wednesday, June 09, 2004

僕たちの新しい首相のこと,とーーーーーーっても誇りに思います。

イラクの首相に指名されたアヤド・アラウィ氏は,サダム・フセインを退陣させることに熱心だった亡命者組織を運営していた。組織は1990年代にCIAの指示の下でバグダードに工作員を送り込んで爆弾を設置したり政府機関を破壊したりした。数名の元情報部高官がこう述べた。

Posted by: Raed Jarrar / 7:54 PM
*translated by: nofrills, 10 June 2004

*参考記事from the BBC NEWS
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/middle_east/3757923.stm
Allawi氏の組織(イラク国民合意,the Iraqi National Accord)について:
From its foundation in 1991, with the backing of the US Central Intelligence Agency and British intelligence, the group supported the idea of fostering a coup from within the Iraqi army to overthrow Saddam Hussein, but its attempts ended disastrously.

Wednesday, June 09, 2004
 
2004年6月9日(水)の記事
raedinthemiddle.blogspot.com
Wednesday, June 09, 2004

もうひとつの世界では
サダムはあんなに傲慢で愚かではない
もうひとつの世界では
サダムはイランやクウェートを攻撃したりしない
もうひとつの世界では
サダムはブッシュ政権にイラクを占領するための口実を与えない
もうひとつの世界では
イラク軍が僕らの国を守り,米国の不正な攻撃を止めることができる
僕はそう願う

こんなこと言ってたってしょうがない。僕たちが住んでるのはこの世界なんだから。

サダムは僕たちの国家の(national)指導者だった。
で,もちろん言われなくてもわかってる,
サダムは独裁者だった。
サダムは愚かで自己破壊的だった。
それでも彼は僕たちの国家の指導者だったし,だから僕は,外国の軍隊がやってきて変えることを喜びはしなかった。
前の政府の下,僕は反サダムだったし,今でもサダムの統治にはあれやこれや批判している。
でも彼は国家の指導者だった。個人としてというより現象としてそうだった。
イラクがよりよい未来へ到達するために切り抜けなければならない現象。

かつて僕はイラク政府を信じていた。かつて僕は,イラク政府はこの先数十年でよりよいものとなる基礎となると考えていた。おそらくは,アラブ世界で最初の国家的民主政府を僕らは手にすることになるだろうと。僕は今でもイランの政府のことは信じている。イランは内部からの革命と進歩の可能性がより高い。最後には本物の国家的民主主義を生み出すことができる政府。

僕は世俗的ムスリムで,原理主義的で右翼的な宗教者には断固反対している。けれども彼らが外部からの圧力で攻撃を受けているときは,僕は宗教者の側につく。

非常に逆説的で,問題の多い考えだよね。
:*)

ということですが,とりあえず話を聞いてみてください。
イラク侵略について,問題の多い歴史的な理由を考えるあまりにわけのわかんない状態にはなりたくないんです。まあ,そういったことも忘れちゃいけないと思ってますけど・・・。
占領の戦争(the war of occupation)は,実は数十年前に始まったと僕は思ってます。でも,とりあえずは,この争いは2年前,イラクを攻撃する直前に始まったと仮定して話を進めましょう。

ブッシュはサダムを変えなければならないと言いました。そして,イラク国民を敵とは思っていないと。
ブッシュを信じる人もいましたが,僕は信じなかった。
ブッシュはイラクは大量破壊兵器を所有していると言いました。僕はそれがいけないことだとは思わなかった。なぜならブッシュ政権も大量破壊兵器を持っているし,イスラエルも持っているから。イラクだけが大量破壊兵器を破棄しなさいと言われるなんて筋が通らない。
でもまあそれはおいといて・・・
イラクが本当に大量破壊兵器を持っていたとすら,僕は思っていなかった。でもブッシュを信じた人もいた。
その次に,戦争が始まって,政府に関係するものとパブリックセクターに関係するものをすべて破壊した。
僕はこれを,経済体勢を変えるためのシステマティックなやり方だと解釈した。他の人々はこれを小さな過ちだと考えた。
その次に,ブッシュは,彼らは解放者としてやってくるのだと言った。
その次に,ブッシュは,彼らは占領軍だと言った!
その次に,彼はいくつかの人形を据えて,僕たちにそれが僕たちのできたてほやほやの政府だと言った・・・
その次に,彼はすべてを燃え上がるままに放置した。
そして今,彼は,イラクの人々が自由を手にしつつあると喜んでいる!!!!!!!!!!
イラクの人々が「占領」から解放されつつあると。

ブッシュブッシュと言っていますが,ブッシュだけではなく,ブッシュを支えている偏狭で人種差別的なネオコン全員も指して言っているのでよろしく。

僕は既に起きたことについて,正しい判断をしたいだけなんです。

イラク人が自由を得るまでには数十年かかるでしょう。社会的自由,経済的自由,政治的自由,そして軍事的自由。

この戦争の唯一の理由は,反グローバル化の国,反イスラエルの政府としてのイラクを破壊することだった。僕はそう思います。

ブッシュ政権がイラクに対して行った破壊は,イラクが何世紀もの間見てきた破壊のどれとも比べ物にならない。

イラクは人口の面でも社会の面でも破壊された。僕はそう思います。そしてこれからも破壊へと進むだろうと。

でも,ブッシュ政権は,歴史の幕開け以来の数々の帝国のように,この戦争に勝ったと僕は思います。そして,僕の国を解放し再建するのは,僕の責任だと思っています。

かなりの要求をしてますよね。
ものごとを,本当の名前で呼びたいだけ。
誰も僕に自由を与えていないということをはっきりさせたいだけ。
そして,僕たちイラク人は,この時代のローマ帝国に負かされたのだと理解しなければならない,と。そして,この邪悪な占領当局からの助力など,僕たちは期待しないし,それを求めることもしないのだと。

1516
国連?
どうでもいい。
パレスチナ人の祖父も,数字なら山のように覚えてました。

アメリカの人々とイラクの人々は,協力し合って,それぞれの国の政府が為した大失敗を修正することができます。
ネオコンが行政から追い出されたら,僕たちは協力し合える。
起きたことはカタストロフィーだということを理解し認めれば,僕たちは協力し合える。
僕たちがこれを協力して修正しなかったら,次の世代は平和のうちに暮らすことはなく,そして絶対に協力し合うことはない,ということを理解すれば。

Posted by: Raed Jarrar / 3:22 AM
*translated by: nofrills, 9 June 2004

 
2004年6月8日(火)の記事
raedinthemiddle.blogspot.com
Tuesday, June 08, 2004

ブッシュとその仲間のうそつき連中は,イラクの大量破壊兵器を発見するためにわざわざお出ましになったのではなかったでしたっけ?
う~む・・・
ってことは,国連の査察官たちはオランダで一体何をしてるんですか

Posted by: Raed Jarrar / 7:07 PM
*translated by: nofrills, 9 June 2004

*訳注:
Raedさんの記述だけではちょっとわかりづらいと思うので,補足しておきます。

リンク先,Planet ARK記事概略:
(元々はロイター通信記事,6月8日。)

イラクのミサイルのモーターなど兵器の部品が,リサイクルのために欧州に密かに持ち出され,オランダのスクラップヤードで発見されたとする報告書が昨日(7日)出された。報告書は国連査察団がまとめた。

国連安保理に提出された報告書によると,イラク国内で,生物化学兵器のために利用される可能性のあった(could have been used)部品など(equipment)が置かれていた場所は,2003年5月以降に空にされた。

米国主導の占領軍(the U.S.-led occupation force)がこれらの保管場所や,開戦前に査察団がWMDとして利用されるおそれがあるとしてタグをつけておいた部品などを守っていなかったということも明らかになった。

・・・つまり,「イラクの大量破壊兵器の部品は,占領軍にちゃんと管理されていなかったので,拡散してしまった」というのが大筋のようです。

Yahoo! JAPANのトピックスに,ロイター発で1件だけ記事があったのですが,
【以下,引用】
[国連 7日 ロイター] 国連核査察団は、昨年のイラクの大量破壊兵器査察後、イラクのミサイル推進部や他の武器関連部品が欧州に密かに持ち出され、オランダの産業廃棄物場で発見されたとする報告をまとめた。
 国連安全保障理事会に提出された報告では、イラクでは2003年5月以降、過去に生物・化学兵器に使用可能な機器を格納していた多数の施設が廃棄されるなどしている。
 査察団スポークスマンは、「過去に査察対象となっていた、これらの機器を格納していた施設は、制度的に廃棄された。今回の発見が提示しているのは、そこにあったものがどうなったかという問題だ」と述べた。(ロイター)
【引用ここまで】
この記事では「イラクにかつてWMDがあった」ことはわかりますが,「オランダの産業廃棄物場で発見された」ことの意味がいまひとつはっきりしないような気がします。

元記事から:
【以下,引用】
UNMOVIC also complained that it had no access to the reports of the U.S.-organized Iraq Survey Group (ISG) which continues to search for unconventional arms in Iraq. It said that testimony the ISG presented to the U.S. Senate on unmanned aerial vehicles programs and long-range missiles, was not detailed enough for the commission's experts to determine whether the data had been known to UNMOVIC.
【引用ここまで】

UNMOVICが米国が組織したISGの報告書を見ることができなかったということは,米国(と英国)が本気で「大量破壊兵器」を懸念していたかどうかが極めて疑わしいということを示しているように読めます。

UNMOVICの活動が制限されていたということは,ブリクス氏がこれまでにいろいろと述べています。


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