Raed in the Japanese Language; originally Raed in the Middle
Saturday, November 13, 2004
2004年11月12日(金)の記事
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Friday, November 12, 2004
ファルージャとイード
米軍は,ファルージャの完全制圧はあと数時間の問題と発表した。
それと,
イードも明日か明後日です。
Posted by: Raed Jarrar / 9:21 PM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
2004年11月12日(金)の記事
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Friday, November 12, 2004
解放,非解放,再解放
ファルージャ以外での都市での反乱が激化しているのと戦うため,米軍はファルージャから部隊を撤退させざるを得ない状況になっていることが,今日判明した。
イラク第3の都市であるモスルでは,反乱者たちが警察署を襲撃し武器弾薬や防弾チョッキを奪うという事態が発生し,ファルージャの軽装甲隊が1隊丸ごと,モスルの米軍の援軍として送られた。
また彼らはチグリス川にかかる橋を5本押さえ,騒々しく力を見せつけながら銃を振り,市街を車で練り歩いているとも言われている。
これは今日のモスルの写真です。
日本の友人が,今日,東京のデモの様子をメールで知らせてくれました。
>(米国)大使館に行く予定だったのですが,警察が道路をブロックして
> 私たちを近寄らせませんでした。デモクラシーとはすばらしいものですね。
この友人は何枚か写真も送ってくれた。
Posted by: Raed Jarrar / 7:17 PM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
2004年11月12日(金)の記事
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Friday, November 12, 2004
米軍は事実を隠している
いつものように,そしてブッシュ政権はいつだって嘘をよりどころとしているのだけれども,米軍スポークスマンはイラクで起きていることについて,全世界に対して嘘をついている。ニュースが世界に出ないようにしているだけでなく,イラクのメディアを管轄する当局が,報道組織に対し,ファルージャでの米国主導の攻撃については政府の見解に沿うようにしろ,でなければ法的措置をとると警告した。
米軍の新しい嘘。昨日負傷した米兵は178人と言っていたが,今日ロイターが,ファルージャ攻撃が開始されて以来,227人の米兵がドイツへ送られたと伝えた。これらの兵士たちは「重傷」の者で,ということは,このほかにドイツに移されるまでもない負傷者が数十人,数百人といるということだ。重傷者を国外に出しているのだから,そういうことになる。
誰も知らないことがまだまだたくさん,内部では起きているだろう。
このほかにもたくさんの戦争犯罪,たくさんの解放・ブッシュ流。
「アリー・アッバス」という名前の医師が,今日ファルージャから話をしていた。アッバス医師によると,医師たちは怪我人を助けるために何もできない。街路には死体がごろごろしているけれど,誰も埋葬することができない。ちなみにアッバス医師はシーア派だ。
もうひとり,ファルージャの人,この人はワシントン・ポストの記事によればイラク人ジャーナリストだけれど,燃やされた米軍の車両や死体を街路で見る,瓦礫の下にはもっとたくさんの死体が埋まっているのだと報告している。死体を運ぼうとした男性2人が,スナイパーに撃たれて死んだと彼は述べている。
これはまさしく,サダム・フセインが南部のイラク人に対して1991年にやったことだ。サダムは彼らを殺し,誰にも死体を埋葬させなかった。みなが死臭から教訓を得るように,と。ブッシュとイラクにいるブッシュの殺人者たちは飲みこみが早いようだ。
この同じイラク人ジャーナリストが,ファルージャにある3軒の小さな診療所のうちの2軒が爆撃され,そのうち1つのケースでは,医療スタッフと患者たちが殺された,と伝えている。3軒目の診療所の横には米軍の戦車が陣取っていて,住民たちは恐がって診療所に行けない,と彼は伝えている。
「スナイパーがいるから,みな恐がっていて,窓から外を見ることすらできない」と,安全のために名前は挙げないでもらいたいとした上で,彼は言っている。「アメリカ人は動くものは何でも撃っている」
これはまるで,イスラエル軍がパレスチナ人に対してやっていることのようではないか? イスラエル軍は病院を攻撃して負傷した戦士たちを拉致してさえいる。これがイラクでの米軍の次のステップだろう。
もうひとり目撃者。ラスール・イブラヒム,3児の父。彼は木曜の朝にファルージャを逃れて,木曜の夜に,妻子とともにファルージャの西12マイルのところにあるハバニヤ【訳注:湖でキャンプ場があるとのこと】にたどり着いた。彼は,脱出した家族はみなどうしようもなくてファルージャを出たのだと言っている。「水はありません。汚れた水を飲んでいます。子供たちが死んでゆく。まともな食べ物がないので,人々は小麦粉を食べています」と彼はハバニヤの支援活動家に語っている。ハバニヤは難民キャンプになってしまっていて,およそ2000家族が避難している。イラク人に対して戦うのに地域サービスを武器として使うことは,米占領軍の意向となっている。
イラク赤新月社のウバディ氏の話では,多くの家族がハバニヤや周辺の集落に避難しているが,下痢や栄養失調になっていて,基本的な必需品(レンズ豆とか砂糖とかパンとかお茶とかろうそくとか)といったものに加え,薬品が必要。彼女は飲料水や食料や薬品を積んだトラックが,南部の都市アミリヤーからファルージャに出発できる用意が整っているが,米軍の許可が下りていないと語っている。
Posted by: Raed Jarrar / 5:22 PM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
2004年11月12日(金)の記事
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Friday, November 12, 2004
アラファトの葬儀から
ブッシュやブッシュの「平和の人」は捧げてもらえないもの。
半旗の国連旗。スイスのジュネーヴの国連の施設の正面にて,パレスチナの指導者ヤーシル・アラファトに弔意を示して。
カイロでアラファトの公式な葬儀が行なわれた。多くの大統領や国王,指導者たちが参列していた。
葬儀は僕がこれまでに見た中で最も感情にあふれ,参列者の多いものだった。その後アラファトはラマラに埋葬された。
Posted by: Raed Jarrar / 3:31 PM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
2004年11月12日(金)の記事
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Friday, November 12, 2004
モスク
4月にあった最初のファルージャ攻撃のとき,米軍のパブリック・リレーションズ局は,私たちはこんなにも文化に関しては気を配るのですよということを示すきれいな写真を配っていた。モスクとミナレットのあの有名な写真とかね。米国政府は,当時,モスクの扱いには気を配っていると言っていた。
けれども事情は変わった。
ニコニコ笑顔は剥がれ落ちた。
新しい写真は,モスクが攻撃されているのを示しているか,
あるいは,米兵がモスクをラウンジ感覚で使ってるのを示しているかのどちらかだ。土足のままで入って,床で寝てる。
悲しいけれどこれが現実。
あと,またもやファルージャで不法な兵器が使われている写真も。
それと・・・
米軍が新たに死傷者数を発表した。米兵はファルージャで18人が死亡,178人が負傷して,イラクで死傷した米兵の総数は,だいたい9500になった。そう,九千と五百人の米兵が死傷している。
Posted by: Raed Jarrar / 2:06 AM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
2004年11月11日(木)の記事
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Thursday, November 11, 2004
アラファトは死に,イラクは燃える
パレスチナのプレジデント,ヤシール・アラファトが,今日75歳で死んだ。アラファトはガザ出身のエンジニアで,彼の生涯の最後の40年を,パレスチナ人が生きる権利,自分たちの国を持つ権利のために戦うことに費やした。アラファトは「パレスチナ人のアイデンティティをつくった男」だった。フランス政府はアラファトのために盛大な大統領葬を行ない,アラファトの遺体はカイロに運ばれているところだ。臆病者のアラブ諸国のリーダーたちはカイロでアラファトの葬儀に出る。西岸地区に行こうという者は誰もいない。「平和の人」シャロンの感情を害したくないからだ。イスラエル政府はパレスチナ自治政府にアラファトをエルサレムに埋葬させないことにした。これもまた,ジュネーヴ条約違反だ。「テロリスト」が相手なんだぞ,誰がそのジュネーヴ何たらのことなど気にするかっての。
僕はスピード違反の切符を切られるんだろうか?【訳注:リンク先は米上院に提出されたらしい法案,ちょっとすごいです。】
で,この先ずっと牢獄で過ごすのだろうか――ヴァヌヌのように?
言論の自由のことを言えば,イラクの状況については意図的にニュースを流さないようにしている。米国政府はイラクのニュースを隠蔽しているか,ほかのメディアに仕事をさせていないかのどちらかだ。カタールという名の湾岸地域にある米国の小さな植民地から放送しているアルジャジーラの支局は,何ヶ月か前に閉鎖された。もうひとつのアラブのテレビ局,アルアラビヤは,できうる限り,ブッシュになつくためにベストを尽くしている。何の意味もなさない断片的なニュースをいくつか流すだけだ。イラクで一体どんなことが起きているのか,誰も追っていない。
まだ言論の自由の話。スンニ派で最も重要な指導者の2人,イスラム聖職者(法学者)協会(AMS)のメンバー2人のバグダードの自宅に,今日,強制捜査が入った。(アブド・アル=サラーム)クバイシ師とハリス・アル=ダリ師は,「今回の捜査は,ファルージャへの軍事攻撃にともなう政治的圧力という文脈で行なわれたものと確信している。AMSはファルージャを支援している主要な勢力であるがゆえに」と述べている。アル=ダリ師が昨日,選挙ボイコットを呼びかけたことに触れておくのは重要だ。米軍はここでイラク人にはっきりとしたメッセージを送っていた。NOと言うのであれば,「あなたたちの『威厳』が損なわれることになるかもしれない」と。
米軍は今日ファルージャでヘリが2機撃ち落とされたと発表した。また,いくつかの別のニュースでは,モスル,ラマディ,ティクリート,バイジ,キルクーク,それとバグダード市内のいくつかの地域での市街戦のことを伝えている。だが,はっきりしているものは,何もない。
どうなっているのかを確認するために,(バグダードにいる)家族に電話をした。アブ・グレイブ地区に住んでいる僕たちの友人のひとりは,アブ・グレイブで米軍が攻撃を受けた後で,米軍のヘリが一帯をすべて攻撃していったさまを語ってくれた。友人の自宅にも天井に穴があいているという。やたらめったら撃ちまくった結果だ。このような集団懲罰は,イスラエル軍がパレスチナ人を扱うやり方にとてもよく似ている。市民たちに,街路に戦士を誰一人として受け入れないように圧力をかけようとしているんだ。あたかも,戦士の後を追って行って止めることが市民の義務だとでもいうように。
家族の話では,バグダードの西部の多くの地域が封鎖されている。空港近くのエリア(アル=ジハド,アル=アミリヤ,アル=ガザリヤ,アル=カドゥラなど)に通じる道は,市街戦になっているので閉鎖されている。空港のハイウェイも閉鎖されている。爆発や弾丸の音が絶え間なく続いているという。おじがバグダード南部のアル=ドラ地区に住んでいるのだが,そちらも同じような市街戦になっているそうだ。
米軍のファルージャ攻撃に反対するデモは今日も続いていた。下の画像は,トルコの抗議デモ参加者が掲げていたポスター。書かれているのは,「アメリカニズムにNO」という言葉だ。 ("Kan"っていうのは,トルコ語で「血」の意味)。
Posted by: Raed Jarrar / 8:17 PM
*translated by: nofrills, 13 November 2004
*note
最後の画像(トルコのポスター)に用いられているフォントは,第2次大戦の「連合国」(もちろん米国も含む)にとっては,ストレートにこれを連想させるフォントです。。。つらつらと見てたらおもしろいのがありました――Deutschland ist frei! (German is free!)
*comments section
このエントリのコメント欄は目を通す価値はあります。
2004年11月11日(木)の記事
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Thursday, November 11, 2004
韓国の人たち,クラスター爆弾,そしてシスタニ
やっとオンラインで,ファルージャで使用されたクラスター爆弾の写真を見つけました。
どんなふうに親爆弾(containers)が空中で爆発し,それから何十もの小さな「誘導型(smart)」子爆弾が雨のように降り注ぐのかをよく見てください。なお,これらには熱源(例えば車とか人間とか)を追尾する能力があります。その後で,開いてn小さな子爆発体(submunitions)を何百とばらまきます。これは,半径500フィート以内にいる人々を殺傷するのに充分です。子爆発体の25パーセント以上がその場で爆発することなく残るので,戦後,民間人が死亡したり負傷したりする原因となります。ヒューマン・ライツ・ウォッチは, 1991年(湾岸戦争)の後,および占領戦争の後で,数千というイラク人がクラスター爆弾が原因で,死亡したり負傷したりしていると推定しています。
クラスター爆弾やネイル・ボム(フレシェット弾)の使用は,違法です。これについては前の記事【訳注:日本語訳(少しスクロールダウンして「ファルージャ,そしてヤサー・アラファトについて,再度」を参照】にもっと詳しく書きました。
クウェートの検閲当局が,非常に「政治的に過敏」なスタンスを取ることにして,ファルージャをネタにしたコメディ番組のタイトルを「ファルージャのクウェート人」から「ファルージャの愛」に変更しました。
でも,国際的に禁止された兵器を利用してのファルージャでの大量殺戮を楽しむひとばかりではないようです。韓国では,ソウルの米国大使館の近くで,米国のファルージャ攻撃に抗議する反戦がありました。
一方でブシュタニ【訳注:シーア派大アヤトラ,シスタニ師のこと。かつての「政治的発言はしない」というスタンスから,「占領に協力する」というスタンスに変化】はまだ「ノーコメント」モード。「この攻撃について公的にスタンスを示していないことについて,私たちはシスタニ師を非難する。またスタンスを示すよう求める」と,スンニ派のグループの指導者,シャイフ・メフディ・アル=スマイダイ(Sheikh Mehdi al-Sumaydai:参考)は述べています。スンニ派の戦士たちと戦うのにシーア派の兵士を使うことは,内戦を引き起こすことになる愚かなあやまちです。
Posted by: Raed Jarrar / 1:13 PM
*translated by: nofrills, 12 November 2004
*note
最後の写真はファルージャで米軍とともに戦っている「イラク国軍」の兵士の写真ですが……何歳だよ,この子。17? 18?
*comments section
このエントリのコメント欄は,荒らしの様子を観察したい方以外は,見るだけ時間の無駄です。
Thursday, November 11, 2004
2004年11月11日(木)の記事
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Thursday, November 11, 2004
ファルージャ,あと48時間以内に「解放」の見込み
ファルージャで何が起きているかということになると,ニュースがブラックアウトしている(報道管制)。米軍は今日ファルージャの70パーセントを占領した,48時間で全土を掌握することを狙う,と発表した。しかし,今日は米軍の犠牲者については何のニュースもなかったのだが,ロイターの写真を見ると,ファルージャの外で迫撃砲弾で何人か犠牲者が出ている模様。
イラクのレジスタンスの人々が,およそ20人のイラク人兵士が人質として取られている映像を出した。しかし,人質に取られていると主張されている36人の米兵については,何らニュースはない。
一方,英軍の犠牲者の率は極めて高い。今日,ブラック・ウォッチ【訳注:南部バスラから,米軍の援護のために中西部に配置転換された英陸軍のレジメントの名称。teanotwarの方で記事を書いているので検索してみてください】で5人目の死者が出た。このほかにまだ何人も負傷している。ここ20ヶ月で殺された英軍兵士の総数と比較すると,これまでの総数は70にも満たなかったのだから,1週間で5人というのは大きな数だ。
けれども米軍はほかに大勝利を収めた。人質の「屠殺場」を発見したのだ。
これ以上ばかばかしいことってありうる?
あるんだな。
ファルージャ攻撃のイラク軍司令官は,働いて米軍から給料をもらっているんだけれども,兵士たちは武装勢力に拘束された人たちのCD(映像の入ったもの)や記録を発見したんだという。
何とまあ動かぬ証拠であることか。彼らは人々の首を切り,同じ部屋でCDを焼いたのだ。これは僕に言わせればまったき犯罪だ。
これ以上ばかばかしいことってありうる?
もちろん,あるんだな・・・
イラク人の「大将」は,拉致犯が着ていた「黒い服」を兵士たちが見つけた,といっている。
ぎゃははははは。
こりゃすげぇや。地球上でほかのどこで黒いTシャツなんてシロモノが見つかるってんだろう,ってね?
待って待って,ほかにもっとばかばかしいのないの?
うんうん,もちろんあるんだな・・・
「個人的には,幹部たちの中にはおそらく逃亡した者もいるだろうと思っていますよ」と,陸軍のトーマス・メッツ中将が言っている。イラクにおける多国籍軍地上部隊司令官は,最も重要な反乱者はもうファルージャからいなくなっているかもしれないということをほのめかしている!!!!!!!!!!!!!
で,伝説のザルカウィはどこ行っちゃったの?
別の町? 別の国?
いいか,正義の軍隊に中東を核爆撃させろ。やる価値はある,わかったな?
:*)
3日目になるが,イラクとの国境もバグダード国際空港もまだ閉鎖されている。アラブのメディア各局は,何十人(おそらく何百人)のイラク人が,家に帰ろうとしてシリアの国境で身動き取れずにいる,と伝えている。
Posted by: Raed Jarrar / 1:28 AM (11) comments
*translated by: nofrills, 11 November 2004
【管理運営者から,お知らせ】
このウェブログ(raedinthejapaneselang.blogspot.com)と,益岡賢さんと私が管理運営しているウェブログ,Falluja, April 2004 -the bookが,本日11日の「Yahoo新着情報」に掲載されました。
ほんとは,もう,こんな情報がピックアップされずに済む状態になっていてもらいたかったので,少々複雑な気持ちがしますが,それでもやはり,多くの方々に見てもらえる可能性が開かれたということは,嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします。
nofrills(いけだ)拝
2004年11月10日(水)の記事
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Wednesday, November 10, 2004
爆撃された病院,白燐榴弾,そしてファルージャ
今日はひどい頭痛がしていますが,いくつか興味深いニュースがあったので。ファルージャにおける米軍の解放の軍事行動(efforts)について,ネットならどこでも読めるというわけではない記事です。
米軍が白燐榴弾を使っているとの報道
ワシントン・ポストの報道によると,米軍は白燐榴弾を使い始めている。白燐榴弾は着火すると水で消火することができない。イラク人医師たちは,病院に運び込まれている死体の皮膚が溶けていると報告している――白燐榴弾の火傷と一致する反応である。
【訳注:ワシントン・ポストのサイトにももちろん記事があるのですが,登録しないと読めないので,登録しなくても読める記事を探してみました。→San Francisco Chronicle なお,white phosphorousは検索をして「白燐(榴弾)」という訳語を見つけたのですが,『リーダーズ英和辞典』では「黄燐」となってました。訳語の確定をしている時間的余裕がないので,こういうかたちで付記しておきます。】
報道:診療所爆撃で医療関係者20人が死亡
ファルージャの医療システムはめちゃくちゃになっている。中国の通信社,新華社通信(英語版)は,医療関係者20人を含むイラク人数十人が,昨日の米軍の診療所爆撃で殺された,と伝えている。この診療所は,月曜日に米軍に制圧された大病院の代わりとなるようにと立てられたばかりだった。医師のひとりはロイターに,「ファルージャには外科医がひとりもいなくなってしまった。救急車は米軍に撃たれるし,医者は怪我をしている。自宅にいるままの民間人負傷者が何十人もいるのに,動かすことができない。13歳の子どもが私の手の中で死んだ」と語っている。
【訳注:ロイターに答えたこの医師は,Sami al-Jumaili医師。往診に行った負傷者の家で電話で答えたとのことです。この名前は何度も見たような気がするのだけれど,情報量が多すぎてわかんなくなってしまいました。】
赤十字がファルージャでの軍事行動について警告
国際赤十字委員会が,ファルージャについて声明を出した。一部を抜粋すると,「国際赤十字委員会は,交戦当事者に対し,敵であれ味方であれ,そのようなケアを必要とするすべての人々が,医療機関にアクセスできるように確実にしておくよう,要求する。また,医療従事者と医療関係車両が,いかなる場合においても,障害なく活動できることを確実にしておくよう,要求する」。攻撃開始後数日で,米軍は病院を1軒破壊し,1軒を制圧し,さらに医療サプライ品センターを破壊し,救急診療所を爆撃した。
スンニ派指導者たちが,選挙ボイコットを呼びかけ
影響力あるスンニ派指導者たちが,火曜日に,イラク人に対し,反乱者が押さえる都市ファルージャに対する米国主導の攻撃に抗議して,数十年ぶりの民主的選挙をボイコットするよう,呼びかけた。【訳注:この文,記事は「デモクラシー・ナウ!」のものだけど,激しくBBCあるいはロイターくさい用語です。これら以外でもこういう用語法のメディアはあるかと思いますが,要するにメインストリームってことで。】
イラク・イスラム聖職者(法学者)協会(Iraq's Muslim Clerics' Association)は,過去においてファルージャでの停戦の交渉を手助けしてきたが,イラクに米軍が駐留していることに対する反乱(revolt・・・revolutionじゃないのね)の最前線のスンニ派たちに呼びかけ,1月27日に予定されている選挙の信頼性を揺るがすことができるだろう。【訳注:仮定法の文。訳がぎこちないです。】
「聖職者(法学者)たちはイラクの栄誉ある人々に対し,予定されている選挙のボイコットを呼びかける。この選挙は,彼らが,ファルージャなどのイラクの都市の死者の躯や負傷者の血の上において行なおうとしているものである」と,同協会トップのハリス・アル=ダーリ師は述べた。
「(選挙は)イラクの占領当局,および彼らに協力する諸機関の目的を達するために行なわれるものである。」
Posted by: Raed Jarrar / 10:11 PM
*translated by: nofrills, 11 November 2004
*コメント欄より,有益な情報:
白燐榴弾を人のいるところに投げているとは常軌を逸している。火器というよりは化学兵器になってしまう。米軍が使っているであろうM-15白燐榴弾は,爆発半径は17メートルあって,燃焼温度は5000度だ。身体に付着した破片を取り去ると,空気に触れて自然発火する。だから取り去る前に怪我をした箇所を水につけなければならない。破片はすぐに水にひたさなければならない。白燐(黄燐)は酸素の少ない水に触れるとホスフィンを出すが,これがおそろしいのガスだ。煙を吸入すれば,「phossy jaw」と呼ばれる症状が起きる。口に傷ができるがそれは治ることなく,顎の骨自体が砕けてしまうこともある。白燐(黄燐)は少量(小匙1杯未満)摂るだけで,吐き気,嘔吐,肝臓障害,心臓障害,腎臓障害,ひどい眠気をもよおすし,時には死に至ることもある。
かつては花火にごく少量入っていたけれど,あまりに多くの人がそれで怪我をしたり病気になったりしたので,花火への使用はやめなければならなかった。
M-15白燐榴弾は,こんな物質が15オンス(約425グラム)入っている。
どうかしてるよ・・・
# posted by Rei : 11:30 PM
白燐榴弾使用との情報,ほかにもありました。
http://www.iht.com/slideshows/2004/11/10/africa/falluja.php
# posted by Anonymous : 12:28 AM
2004年11月9日(火)の記事
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Tuesday, November 09, 2004
米兵が36人+イラク兵が103人
あまり信頼できないメディアで,こういうことは既に何度も聞いたり読んだりしていたのだけれども
ヨルダンの地元紙(アラビア語です),"Ad-Dustour"【訳注:サイトもアラビア語のみ】やいくつかの中国のサイト【訳注:リンク先は新華社英語版。今見たら「米兵35人」とありました】を読んでたら,同じニュースが掲載されていたので。
報道によると,ファルージャの中心的モスクのひとつであるFurqanモスクが,今日,ファルージャの戦士たちが米兵を36人と,それに加えてイラク兵を103人捕えたと発表した。また,モスクは米兵9人を殺害し,ヘリを2機と無人偵察機1機を撃ち落とし,戦車とAPC(装甲兵員輸送車)を2台ずつ,さらにハンヴィーを3台やった,と発表した。
米軍は今日の米軍の死者は10人ということは発表している。
これらの数字が誇張されたものなのか,本当なのかは誰にもわからない。
Posted by: Raed Jarrar / 11:34 PM (47) comments
*translated by: nofrills, 11 November 2004
ファルージャ,そしてヤサー・アラファトについて,再度
死んでる,生きてる,死んでる,生きてる,死んでる,生きてる・・・
ロイターは死亡したと言う。
AFPは生きていると言う。
死んだ,生き返った,昏睡状態だ,意識が戻った。
パレスチナ自治政府のトップ4人が今日パリへ行き,病院のアラファトを訪ねた。
ファルージャは「地獄」だ。あの小さな町の住民のひとりが今日そう言っていた。ファルージャの住民数は25万から30万。報道記事やニュースのほとんどは,およそ20万人がファルージャを離れ,ラマディやバグダード,それからハバニヤ湖の近くのテントに住んでいると言っている。ファルージャ内部にいる人の数は,5万から10万。戦士の数は推定1万5千から2万5千。ファルージャの小ささと比較すれば,実に大人数だ。
米軍はファルージャで,「ネイル・ボム」【訳注:テロリストが空き缶に釘を詰めて手作りする釘爆弾ではなく,「フレシェット弾」のこと。参考=P-navi info】や「クラスター爆弾」を使用している。テレビで昨晩の攻撃を見ていたら,A-10戦闘機が映っていたが,これは地上軍に対して空から緊密な援護をするために特別に設計された,最初の空軍機だ。これがファルージャの市街を爆弾で攻撃している。爆弾は空中で炸裂し,雨のように降り注いでいる。
占領戦争の間,イラク南部ナシリヤにネイル・ボムの攻撃があって,僕はそれを目撃したし,ネイル【訳注:フレシェット弾に入っている金属片】をいくつか保存してもいる。南部では何ヶ月か,人々にUXO(不発弾)やクラスター爆弾の不発の子爆弾の危険性について知らせる活動をした。クラスター爆弾の子爆弾をおもちゃだと思ったために怪我をした子供たちを何十人も僕は見ている。【訳注:IRAQI CIVILIAN WAR CASUALTIESのサイトを参照。】
これがイラク版のToys r US-(bombs) (「トイざラス(米国の爆弾)」)
クラスター爆弾やネイル・ボムの使用は違法だが,4月のファルージャ攻撃でも使用されていた。でもまあ,この戦争に何か合法的なものがあるなんていうことはそもそもないわけで。
日本での原爆の使用は合法的だったのか? あるいはヴェトナムでのナパーム弾やエージェント・オレンジは?
どんな戦争であっても,合法的なんてことがありうるのか?
ああそうか,それが,エヘン,解放の戦争でない限りはね。むろん,この戦争はそうさ。
ファルージャでの戦闘についてのニュースはあまりはっきりしていない。しかし,米軍が町境の鉄道駅(この画像の45番)を押さえたことは確かだ。ほかのニュースでは,米軍が市の中心部に近付きつつあると言っている(ファルージャの中心部は,鉄道駅から1マイルのところだ)。
ロイターの報道によると,ファルージャのレジスタンスはヘリを1機撃墜した。【訳注:リンク先はシドニー・モーニング・ヘラルドで,閲覧には登録が必要】 ファルージャにいるアルアラビヤの特派員は,米軍の戦車4台が燃えていると言っていた。
他方,中部と西部の都市は全面戦争となっていて,政府はバグダードに夜間外出禁止令を出した。家族に電話をして状況がどうなっているかを確認したが,家族の話では,バグダード中で爆弾や攻撃がある,こんなにひどかったことは今までにない,ということだ。バクバやキルクークでの警察署への攻撃は止んでいない。このビデオは今日ラマディであった米軍の戦車への自爆攻撃を写したもの。AFPは,ラマディ中心部からは米軍は撤退して,レジスタンス戦士が掌握していると伝えている。
政治的にうまく立ち回る主要なスンニ派の政党,Al-Hizb Al-Eslamiは,今日,イラク「政府」から脱退した。これでまた,いわゆる「政府」の棺おけに釘が打ちこまれたことになる。
下の写真は,イラク南部の3つの都市で,1年前に撮影したもの。
Posted by: Raed Jarrar / 7:05 PM (58) comments
*translated by: nofrills, 11 November 2004
クラスター爆弾
Posted by: Raed Jarrar / 5:58 PM (8) comments
*メモ:Raed in the middleのコメント欄について。
ライードさんがコメントを有効にしてから数日経ちましたので,ちょっとメモをしておきます。
コメント欄に登場するJeffreyと名乗っている人物は,特にJarrarさんたちとRiverbendを親の仇のように追い掛け回している人物です。経緯はいちいち書くまでもないことなので省略しますが,これまで長期間にわたって「コメント欄をつけないRaed Jarrar(やRiverbendや・・・)は臆病者だ」ということをあっちこっちに書き散らしてきました。んで,先日ライードがコメント欄をつけたときに「ようやくだな,ニヤリ」みたいなコメントを投稿し,以降順調に暴れ回っています。Jeffreyにとっては,「ライードがコメント欄をつけた=オレが勝った」ということのようです。あまりにステレオタイプなので,あたしも最初(今年の春ごろかな・・・)はネタかと思っていたんですが,どーもそういうわけでもなさそうです。彼の得意技は「根拠のない断定」と「論点ずらし」ならびに「相手への人格攻撃」と「自慢」と「激しい勘違い」です。あと,すべての事象を「アメリカでは」という基準で判断しますので,例えばフランス人に向かって「おまえのような民主党支持者が」などと言うことも頻繁です。彼のおもしろいコメントをもっと読みたい方は,Iraq Blog Countを見てみると,しばらく楽しめると思います。楽しいっていうか,笑うしか反応のしようがないんですが。深刻な話をしている最中に強制的に笑わせてくれるという新手の拷問かもしれません。
っつーか,Raed, can you please do the us all a favor and block this jeffrey guy for aesthetic reasons? (「ライード,お願いだから,このジェフリーさんって人のコメントをはじいてくれない? 美的に問題だから」)って名無しさんのコメントがおもしろすぎ。問題はそこかい。(ま,実際は,aesthetic reasonsというのは「目障り」ということなんですが。)
Tuesday, November 09, 2004
2004年11月9日(火)の記事
http://raedinthemiddle.blogspot.com/
Tuesday, November 09, 2004
またロザリオつきマシンガン。誰が撮影してるんですか? 何のために?
Posted by: Raed Jarrar / 1:27 AM (23) comments
* translated by: nofrills, 9 November 2004
ご参考までに,コメントにリンクされてた記事のURL。
http://www.freerepublic.com/focus/f-religion/1195437/posts
ナナメ読みしてみると,「交通安全のお守り,ないし,数珠ブレスレット感覚である」というようなことが書いてあるように読めますが,昨日テレビニュースでやってた映像とか「サタン」発言とかを知ってると,「・・・・・・」と思います。
2004年11月8日(月)の記事
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Monday, November 08, 2004
話題を2件
その1)コメントを有効にしました。(コメントっていうものを試してみているだけです。続けるかどうかは未定です。)
その2)あのアメリカの子犬ちゃん,元CIA工作員,元バアス党員,アホで汚いイラクの首相に,いい名前を考えつきました。これから彼のことを「アラウ(ィ) Allow(y)」と呼びます。
(いとも簡単に扱える人物である,ということです。)
行け行けアラウ(ィ),米国がまだまだたくさんの病院を攻撃し,まだまだたくさんのイラク人を殺すことを許可(allow)してちょうだい。
Posted by: Raed Jarrar / 10:03 PM (32) comments
* translated by: nofrills, 09 November 2004
アラファトとファルージャ
ファルージャへの攻撃が開始されつつある。ヤサー・アラファトの若くてリッチでブルジョワの妻,スーハが,恥ずかしいことを恥ずかしげもなく始めてくれた。パレスチナ自治政府のメンバーのことを,私の75歳の夫を生きながら「埋める」気なのね,と公の場で非難している。この見下げ果てた夫人はパリ在住で,月に何十万フランと浪費していて【訳注:フランはもうありませんが,1フランは20円くらいだったと思います】,この3年というもの,Abu Ammar【訳注:アラファト氏のこと】に会ってすらいない。結婚したとき,彼は62歳で彼女は28歳だった。僕はこれはアラファトの大きなあやまちのひとつだと思うよ,ほんとに。一方でイスラエルのメディアにはアラファトの健康状態についてちょ~~~~~~おもしろい説が。【訳注:記事読まなくてもタイトルだけでわかります。】
ゴミ。
ともあれ,ファルージャ攻撃は今日始まった。日没後にはもっと激しくなるだろう。あの,選挙されていない,元CIA工作員のアラウ(ィ)は今日,(勝利の笑みを浮かべて)まずは病院を制圧せよという命令を出したのは自分だ,と宣言した!!
病院の制圧が英雄的行為かっての。
奴は本気で,誰かが自分の命令に耳を傾け,それを受けているとでも思ってるわけ?
外国の兵士に,自国の病院や橋を攻撃してくれ,なんて頼むことが職務,なんて首相がどこにいるよ?
病院を制圧したり,破壊したり,医者や救急車が市に入れないようにしたりっていう行為は,まさにイスラエルがパレスチナ人を攻撃する前に見せる態度にそっくりじゃないか?
ブッシュ政権は,自分たちが攻撃する場合にいはジュネーヴ条約を忘れるのか? そんで,自分たちが攻撃されるときはジュネーヴ条約を思い出すわけ? 【訳注:「イラク戦争」において,米国は捕虜となった自国兵士の映像が公開されたことを「ジュネーヴ条約違反だ」と抗議した。】
本日のおもしろ豆知識:
ジュネーヴ条約では救急車や病院の中立性を規定しています。【訳注:リンク先は中学生向け学習サイトなので,文章も読みやすいです。ぜひ。】
病院の責任者,サリー・アル=イッサウィ医師(Dr Salih al-Issawi)はAFPに対し,病院を包囲している部隊は,スピーカーを通じて病院スタッフに建物から出るなと警告したのだ,と語っている。同医師はまた,部隊は同医師やほかのスタッフがファルージャ中心部に行って,中心部に設けられた医療施設に手伝いに行くことも許可しなかったと述べている。
病院の責任者のサリー・アル=イサウィ(Salih al-Isawi)によれば,病院の建物は包囲されており,「彼らはスピーカー越しに,私たちがこの建物を出たら撃つぞ,と言っています」と述べ,病院を離れようとした救急車に対して発砲があったと報告している。
病院や橋2本を制圧しても,ま,そんなに大したことじゃない。ファルージャの町の外にあるんだからね。
ここで最後の問題。ファルージャ攻撃が開始されたのは,ムスリムにとって最も神聖な夜,Laylat El-Qadr【訳注:天命の夜,The Night of Revelation】だったというのは,ただの偶然なんですか?
Posted by: Raed Jarrar / 7:55 PM (11) comments
* translated by: nofrills, 9 November 2004
ファルージャの地図です。これが今日制圧された2本の橋と病院です。
Posted by: Raed Jarrar / 5:47 PM (2) comments
* translated by: nofrills, 9 November 2004
2004年の赤い選挙(地区ごと)
ニキがこの「地区ごと選挙結果マップ」を見つけてくれました。これって恐ろしくないですか? まっかっかのまっかっか・・・・・・
Posted by: Raed Jarrar / 4:41 PM (6) comments
* translated by: nofrills, 9 November 2004
お知らせ
11月8日にRaedさんがコメントを有効にする設定をしたので,7日の記事から,コメントがつけられ始めています。コメントまでは日本語にしてる余裕はありませんが,それぞれの日付のところにあるhttp://raedinthemiddle.blogspot.com/という文字列をクリックして出てくる画面で,commentsという文字列をクリックすると,読むことはできます。よろしくお願いします。
2004年11月7日(日)の記事
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Sunday, November 07, 2004
この写真でおそろしいのは,ブラッドレーに十字架をかけている兵士のことじゃない。この戦争を宗教戦争としてマーケティングしてるメディアがおそろしいんだ!!
ほんともうマジ!!
Posted by: Raed Jarrar / 10:26 PM (3) comments
* translated by: nofrills, 09 November 2004
新帝国主義世界秩序について疑問をお持ちの方へ(「アメリカ新世紀プロジェクト」に詳しいことが書いてありますが)・・・
バートランド・ラッセル法廷は,「アメリカ新世紀プロジェクト(PNAC)」によって提示される計画や政策に重点を置いてきました。PNACはネオ・コンサーヴァティヴの主導的「シンクタンク」であり,主に軍事力の行使をちらつかせることによって,全世界規模の米国の覇権を進めてきました。
「2004年10月28日の夕方,ランセット誌に掲載された,ジョンズ・ホプキンス大学による調査に基づいた,少なくとも10万人のイラク人一般市民が戦争で死亡したという記事により,私たちはこの署名は緊急であると考えています。」
イラクでの軍事行動の激化に反対するオンライン署名はここです。
*訳者より
署名の文面を日本語にしてあります。http://teanotwar.blogtribe.org/ の11月7日記事をご参照のほどよろしくお願いいたします。
Posted by: Raed Jarrar / 2:22 PM (0) comments
* translated by: nofrills, 09 November 2004
Monday, November 08, 2004
イラク(北部を除く)に非常事態宣言が出されました。
Raedがまた記事を書いているのだけど,それを日本語にする気力がありません。もう30時間くらい起きているし,頭も動かない。
Raedの記事にある「攻撃劇化反対署名」は,下記URLで日本語にしてあります。
http://teanotwar.blogtribe.org/entry-03ccc2d2211dfe9372da6ac2171f6e8d.html
Sunday, November 07, 2004
2004年11月7日(日)の記事
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Sunday, November 07, 2004
ファルージャ攻撃に向けて,米軍は本気の準備に余念がない。これまでで最も激しい規模の空爆で病院が崩壊した。【リンク先はBBC記事。日本語にしてあります。】
すごくない? 何てったって米軍の兵士が国際メディアにこんなこと言ってるんだから―「敵には顔がある――サタンと呼ばれている顔が。奴はファルージャにいる。我々はそれを殲滅する。」【記事を探してみました。→AP通信配信。発言主はGary BrandlというColnelです。】
ぷふふふふふふふふふふふふふ
ブッシィさん,サタンがどこに隠れてるって? 病院に?
いやもうほんとうに,このくだらない善玉悪玉論は新たな段階に到達しつつある・・・
この戦争は宗教戦争だよ,絶対・・・
ま,このゴミ記事でも読んで,ファルージャでどんなことが起きているのかを理解しようとしてください・・・
> 11月6日,イラク,ファルージャ近くより(AFP)――ファルージャ外周に米軍が終結している。35人の海兵隊員がクリスチャン・ロックに合わせて身体を揺らし,イエス・キリストに,今度の戦闘は米国が昨年イラクに侵攻して以降最大規模の先頭となるだろうが,どうぞ私たちをお守りくださいと祈っている。バズカット【髪型の名称らしい】で迷彩服を着た男たちが,手を空中に上げて振っている。M-16アサルト・ライフルが脇におかれ,キリストをたたえるヘヴィーメタル調の歌詞を歌う。黄色いレンガでできた礼拝堂で,金曜日の遅くのことだ。
ファルージャの戦士たちはイスラーム・ロックでも聞いてるのかしらん?
> 「主よ。御名は神聖なり。純潔なる真っ白な子羊よ」と女性の声がスピーカーから響き渡り,海兵隊員たちが手を打ち鳴らし,まぶたを閉じて,この先どんなことが待ち構えているのかを考える。
まぶたを閉じて,この記事を読むのをやめることができればいいのに。
> ホーンという名の軍隊つき司祭が,礼拝者たちに,あなたがたはイラク人に「抑圧,強姦,拷問,殺人からの自由」をもたらすために,ファルージャ外周に駐留しているのだと語る。「神よ,われらの奮闘に,祝福を与えたまえ。」
殺人に拷問に強姦に抑圧・・・何か思い出さない(ring the bell)?
ブッシュ流の司祭さん,それはあなたの礼拝堂のベルを鳴らさない(ring your chapel bell)?
> そして海兵隊員たちは整列し,司祭が聖油で彼らの身を守る祝福を与える。「神の人々は油をつけられます」と,司祭は海兵隊員たちの額に軽く油を塗りながら言う。【「油がうんぬん」は,キリストが「油を注がれた者」と呼ばれていることを参照してください。】
「イラクの油」を使わなかったことを祈ろう。んなことしてたらまったくの窃盗だからね。
一方,地球のこっち側のいかれぽんちも,昨日,興味深いことを宣言している。ブッシュたんと彼の58,056,087人の支持者のみなさんは,僕とこれを比べてみてください。
26人の高名なサウジアラビアの大学の教授たちが,イラク人に向けて公開書簡を出した。これら26人のPhD取得者は,イスラーム科学・文化が専門。3ページに渡る書簡には,10の大きな項目にまとめられる。
最も興味深い2点は,イラク人が占領と戦うことを義務と認めるファトワだ。「それは,それが行なえるムスリム【男性のイスラーム信者】すべての義務である」とその書簡には書かれている。「ジハードはあなた自身を守る方法である。あなたの名誉,あなたの土地,あなたの石油,あなたの現在と未来を守る方法である。」
あっち側はブッシュ流の宗教バカが制し,こっち側はこの宗教バカが制している。
僕は観戦しています。
Posted by: Raed Jarrar / 1:01 AM
*translated by: nofrills, 7 November 2004
2004年11月6日(土)の記事
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Saturday, November 06, 2004
ニュース,ニュース,ニュ~ス・・・
米兵20人がファルージャ近くのラマディで負傷。一方で大規模攻撃の準備は進められている。
フィリピンの労働者19人が,「安全上の理由」でイラクを出てゆく。一方で米国民はカナダへ逃げることを検討中で,その理由は・・・何て言えばいいの・・・。
Posted by: Raed Jarrar / 6:15 PM
*translated by: nofrills, 7 November 2004
...
Posted by: Raed Jarrar / 6:14 PM
バングラデシュの組織からメールをもらいました。イラクで拉致されたバングラデシュ人のアブル・カシム・ファルークさん(Abul Kashem Faruk)の解放を求める請願です。請願書では,イラクのレジスタンスには自国を解放するために活動する権利があるとし,また,運転手を拉致してもその大義には役立たないとしています。
http://www.pressaction.com/news/weblog/full_article/drishtipat11032004//
何も関係のないバングラデシュの民間人を拉致することは,イラクのレジスタンスの大義にも,外国の占領からのイラクの解放にも,役立つものではありません。ファルーク氏はバングラデシュ出身のトラック運転手です。彼はイラクに仕事を探すために行きました。ささやかでも送金して,バングラデシュの家族を養うためにです。しかし不幸なことに,彼は最近何らかのイラクの集団に拉致されたと報道されています。
先日BBCワールドのレポートを見ていたら,バングラデシュやネパールの貧しい労働者が,ヨルダンでの仕事だと言われたのに,何も知らされずにイラクに送られているということを伝えていました。
バングラデシュのNGOや公的組織は,中東での仕事に応募するときには注意しなさいということを周知させ,自分の意思に反してイラクで働いている人たちを助け,イラクに行こうかと考えている人たちに状況がいかに危険であるかを知らせるための,パブリック・アウェアネス・キャンペーンを開始してください。イラクの状況は,ほんとただ単に,合わないと思います。
Posted by: Raed Jarrar / 3:26 PM
*translated by: nofrills 7 November 2004
アラブの主要メディアで,昨日米兵が8人死亡し,9人負傷したというニュースをいくつか聞きました。
奇妙なことに,このニュースは西側の主要メディアではまったく見つからない! 2人が死亡というのがあっただけです。
ファルージャ攻撃は今にも始まりそうだと,ダーティー・アラウィが今日宣言しました。卑劣な笑みを浮かべて。
Posted by: Raed Jarrar / 3:27 AM
*translated by: nofrills, 7 November 2004
2004年11月4日(木)の記事
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Thursday, November 04, 2004
笑うべきなのかどうすべきなのか・・・ブッシュが選挙に勝ったということは,僕には特に影響はありません。誰が勝つかにはあんまり興味がなかったので。だって候補2人の間で外交政策にそんなに違いはないということはわかっていたわけだし。けれども,ブッシュの勝因についていくつかの分析や統計を見ると,ほんとにこりゃひどいと思います。
経済(!) ブッシュの経済政策の成功を理由にブッシュに投票って,ありえないでしょう?! 2001年1月にブッシュが就任して以来,821,000人が失業しているのに。
保険(!) 誰がブッシュに投票を? 4400万人のアメリカ人が健康保険なしで生活しているのに?
税制,社会保障,エネルギー,学生への補助は
えっ?!
何もなし・・・
それから,それから,次は驚き!
倫理!!
そう!!
倫理!!!!
行動面での倫理,精神面での倫理,正直である倫理,そして(エヘン)嘘をつかない倫理・・・
人々は倫理を重視してブッシュを選んだ!!
で,これはいったい何の話なわけ?
結婚について。
:*)
同性の人たちの結婚を許可するかどうかについて。
えーっとね,ブッシュたんは,万人に自由を与えるか,そう,不幸なことにブッシュたんが輸出してる自由をね,それか,頭のいかれたネオ・コンサーヴァティヴのように公に行動し,「罪」をすべてやめさせるか,どっちかにしなさい。同性結婚の問題を倫理の問題にしてしまうことが僕にはわからない。こんなの,小さな技術的な修正でしょう,それも超超小さい。同性愛というものについて僕がどう考えているかはここでは話したいとは思わないけれど,要するに,この単純化され還元主義的な選挙キャンペーンにおいては,基本用語の理解に問題がある,ってこと。
カリフォルニアや西海岸,それからニューヨークやワシントンDCや東海岸にいる僕の友人たちは,ただもう,ブッシュではないソリューションを探していた。こういうのは,僕は倫理と呼んでいいと思う・・・ような気がする。少なくとも,ブッシュがイラクやら対テロ戦争やらについて述べた嘘八百には問題があると考え,あんな腐った政権には投票しないで,そして,また似たような感じであるにしても少なくとも国際的連合を求めることを約束している候補を選んで,政権を罰することを望んでいた。こういうことが,「倫理」の名にふさわしい。
倫理といえば,3番目か4番目に来ていた対テロ戦争だけど,有権者はブッシュがブッシュのテロを「好成績」と信じている。そして,ケリーと比べてブッシュにはより鮮明な「ヴィジョン」があると信じている。こういうことが起きるのは,次のような場合だけ。つまり,ケリーには見えてないとすれば。そして不幸なことに,実際ケリーには見えてなかった。ケリーはまったく見えてなくて,ヴィジョンもなくて,ブッシュでさえもケリーに比べたら賢そうに見えた。
ヴィジョンについてちょっと言わせてほしい。僕は占領が始まってから2日後にイラクで仕事を始めた。いわゆるグリーン・ゾーンの中でほかのNGOと毎週ミーティングをしていた。そのとき,米国政府が何度も何度も計画を変更したのを,僕は経験している。ガーナーのときから僕はそこにいた,その次はブレマーのサーカス。ブレマーは逃げ出す前に5回も「戦略」を変更した。その次,現在は僕たちにあるのは,燃え盛るグリーン・ゾーンの暗いシェルターに隠れているCIAの操り人形のアラウィとメンターのネグロポンテ。昨年米国政府がイラクに送りたいと考えていた180億ドルはまだ送られてさえいなくて,6億ドル近くが費やされたけれど,そのほとんどは米国企業に行っている。同時に,イラクは石油の輸出で得た25億ドル以上を米国の復興業者に,また,そのほかの米国企業への補償として費やしている。復興というのもそれ自体がひどい嘘だ。最小限のインフラ復興もまだ始まっておらず,米国の正当化されない戦争によってもたらされたパブリックセクターの破壊の規模は,とてつもなく大きい。戦後,イラクで起きたことについて,ヴィジョンだの戦略だのというものは,一切ない。イラクについては,戦争だけが計画されていた。まったく完璧な「ヒット・アンド・ラン」だ。
ブッシュとブレアは戦争について嘘をついた。ブレアはテレビに出てそれを認めた。でもブッシュはまだ嘘をついている。ブッシュが嘘つきだってことは,大問題じゃないのか?
ブッシュは人殺しだ。何万というイラク人を戦争のために殺しているんだ。この他に,ブッシュ政権の政治的立場が原因で,何百人というパレスチナ人が殺されている。
米国の市民は事実を知らない。世界のこちら側でどんなことが起きているのかについて,基本的な情報さえ知らない。僕たちもアメリカ人も,これに取り組まなければならない。アメリカ人はああいう決定をしたのだから,ここで何が起きているのかを知らなければならない。そして,僕たちは,僕たちのせいであちらでどうなっているのかを知らなければならない。この壁を壊すために,僕たちは協力しなければならない。お互いの政府のメディアに頼らず,お互いを直接理解するために,協力しなくてはならない。
ブッシュたんは保守的で宗教的ないかれぽんちに過ぎない。今日のブッシュの明らかな勝利は,右翼の勝利,過激派の勝利,人種差別主義者の勝利,オサマ・ビンラディンの勝利。かの伝説のザルカウィの勝利だ。対テロ戦争はもっと戦車やミサイルを使えば勝利できると信じている,傲慢で俗物のマッチョ野郎どもの勝利だ。
今日のブッシュの勝利は,真ん中で宙ぶらりんになっている人間にとっては,大敗北だ――僕のような人間にとっては。
Posted by: Raed Jarrar / 1:57 AM
*translated by: nofrills, 7 November 2004
2004年11月3日(水)の記事
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Wednesday, November 03, 2004
予想されていたことではあるのだけれども,非常に悲しい。日本人の人質が斬首されたニュースはもう誰もが知っている。彼の処刑の恐ろしい映像が,今日,ネット上に流された。【リンク先はオーストラリアのABC。映像そのものではありません。記事の写真は,香田さんの家の周りにぎょーさん集まった報道陣のもの。】
日本はこの戦争で,これまでに5人を失った。【リンク先はロシアのイタル=タス通信。】
日本の国民は,日本の政府にイラクから軍隊を引き上げさせるために何かができるということを,僕は深く信じている。日本の国民が彼らの選挙された政府に声を届け,国民の願いに基づいて行動するようにと要求できるくらい,日本の国民が強いということを,僕は確信している。そして,日本とイラクの2つの国の間の憎悪の感情が深まる前に,この歴史的あやまちを正すためには,今ならまだそんなに遅くないということを,僕は確信している。
日本の友人たちは最善を尽くしてくれるだろうと心から願う。それも早期に。
Posted by: Raed Jarrar / 2:26 AM
*translated by: nofrills, 4 November 2004
香田さん
Posted by: Raed Jarrar / 2:51 AM
香田さん
Posted by: Raed Jarrar / 2:51 AM
【お詫び】これを投稿しそこなっていたことに,7日になって気付きました。申し訳ない。blogspotの反応が遅くて,うまく投稿できていなかったようです。ほんとに面目ないです。